昨日、彼女と富士登山の話になって思い出した昔話を。
私は富士山に登ったこと無いし、そもそも登山らしい登山をしたこと無いなぁと思ったんですが。
よく考えたら、電気工事士時代に死ぬほど登らされてました(笑)
仕事で登るので、まぁ登山と言えるかは別として。
私は外線、つまり電柱の上で働く電気工事士でした。
電柱のある場所ならどこへでも。
そう、山の頂上だろうと。
勤務地が山間地だった上、新潟県糸魚川市というのは日本屈指の険しい山々で囲まれています。
車で行けないような山頂付近に電柱を見かけたことがある方も多いかも知れませんが、あれ、全て人力なんです。
通常のコンクリート柱なんか長いし重くて運べませんから、組み立て式のパンザーマストという鉄でできた電柱を運びます。
まぁそれですらめちゃ重いですが。
そんで穴掘りも人力。
2m近く掘ります。
電柱の上に変圧器が必要って話になるとさあ大変。
一番小さくても50キロくらい、江戸時代のかごみたいに木の棒2人でわっせわっせと運びます。
登山を伴う仕事として一番思い出深いのは、雪山での仕事。
毎度おなじみの現場があって、その山は標高800mくらい。
まぁ登るのはせいぜい500mくらいでしょうか。
ただし、積雪2m以上、当然除雪なんかされてません。
20キロの荷物を背負って、新雪に埋もれながら猛吹雪のなか雪山を登る。
地獄です。
あまりにも埋まってしまうので、一応カンジキを履きます。
あ、カンジキ分からないですね、原始的なスノーシューのこと。
上場企業だったのに、なぜスノーシューが無かったかは謎ですが。
お昼ごはんも吹雪の中、最悪なピクニックです。
そして山頂に付くと、夏場のうちに公衆トイレにしまってあった機材を出します、が。
雪が積もっているので、公衆トイレは3m下に埋もれているわけです。
もちろん人力で掘り起こす。
そうしてようやく工事を開始し、終わったら下山。
下山する頃にはまた積もってるので雪に埋もれながら歩く。
これが私の登山の思い出。
富士登山だと高山病とかのリスクあるでしょうが、私からすれば平和なピクニックにしか見えません。